士別市朝日町

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 士別市朝日町の国道沿いにあるみずほ公園の石灰岩です.ポツンと存在していますが,朝日町は町の入り口の木材工場の裏など,何カ所かに石灰岩が点在しています.化石年代は知られていませんが,上士別の石灰岩と同様に、二畳紀〜三畳紀の古いものかもしれません.日高帯に属していますが,西側の古い付加体からもたらされたものであると言われています.
 朝日町岩尾内湖北方の日高累層群です.ここでは中生代白亜紀後期の海溝に付加した黒色泥岩が,後に受けた圧力によって「千枚岩」に変質しています.パリパリと皿のように割れた千枚岩が大きな露頭をつくっており,圧巻です.
 朝日町六線の日高累層群です.天塩川沿いに,緑色珪質泥岩が露出し,第四紀層に不整合に被われています.崖のようになっていますが,私はこの上から落っこちてしまいました(ギョッ!でもなぜか無傷でした).そんなことはしょっちゅうです.学生時代,地質調査中に富山の山奥の川底で日が暮れてしまい,真っ暗な中,崖の上にある道路に戻ろうとして30m程の崖から転落したことがあります.木の枝に引っかかって無事でしたが.そのときは「もう死んだ」と思いましたよ. 
 岩尾内湖の斑れい岩を調査中の平松和彦先生(福山市立大学).かんらん石斑れい岩がこの周辺に広く分布しており,中生代のものなのか,新生代のものなのか不明だったのですが,新潟大学M先生によれば「日高火成活動の産物(新生代)」とのことです.石材としては優秀で,湖畔にある「岩尾内湖」という石碑に使われています.博物館にも石材屋さんに研磨していただいたものを展示していますが,石材屋さんも「この辺にこんないい石材があるのか」と驚いていたそうです.
 朝日町ケナシ川の花崗岩質岩です.全体に白色のものが多く,「アプライト」と呼ばれる半深成岩です.これも新生代新第三紀の日高火成活動の際に地下深くで形成されたものでしょう.

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