剣淵町

剣淵町その2に進む 地質案内に戻る TOP PAGEに戻る

 剣淵町から和寒町にかけて,中生代白亜紀の付加体である「イドンナップ帯」が分布しています.写真はそのゾーンの剣淵町苅分川の砂岩泥岩互層です.白亜紀後期のものです.海底の斜面を泥や砂が下り落ちてきてできた地層です.こういうものを「タービダイト」といいます.この露頭については,「露頭探検隊」でも詳しく紹介しています. 
 国道40号線沿いの,弥栄川付近の露頭です.これもイドンナップ帯のものです.高速道路ができる前に観察したもので,現在では観察できません.ここでは「枕状溶岩」が見られました.写真で何となく丸っぽく見えるところがありますね? これは海底火山から玄武岩質の溶岩が流れ出してできたものです. 
 国道からちょっと入ったところの弥栄川の露頭です.以前は緑色岩や火山性の泥岩をはじめとして,チャートの角礫岩・ホルンフェルスなどが露出していましたが,現在は崩れて何もわからなくなってしまいました.4年前までは「宝の山」のような露頭だったのですが・・・・.これもイドンナップ帯に属する緑色岩体で,海底火山の付加したものと思われます.
 この露頭では,熱変成を受けた石灰岩も見つかっています.やはりここはかつての海洋島であったようです. 
 これが上の露頭で以前観察された緑色岩です.赤く見えるところは,熱変成を受けた石灰岩で,溶岩の中に取り込まれたものです.こうしたものを「ゼノリス」といいます.
 海底火山が噴火したときに,火山の上部に形成されていたサンゴ礁を巻き込んだものでしょう.
 国道沿いの弥栄川緑色岩体です.先ほどの枕状溶岩の他に,写真のような「ハイアロクラスタイト」があります.これは海底火山にはよく見られるもので,火山性の砕けた岩が堆積したものです.

剣淵町その2に進む 地質案内に戻る TOP PAGEに戻る