第103回 (2017年2月 更新)
剣淵町藤本の美深層(その2)

 このコーナーでは,士別周辺の露頭をピックアップして,その様子を紹介して,その見どころやエピソードをお伝えします.いろいろな場所が登場しますので,皆さんも地質調査をしているつもりで楽しんで下さい.以前のこのコーナーに登場したものを見たい人は,このページの下の方から入って見て下さい.

士別剣淵インターの美深層の続きです。
 地層というと縞模様が入った美しいものというイメージがあると思いますが、この美深層の地層はグチャグチャしています。よく見ると成層していますが、地層の境界が不規則ですね。画質が悪くて申し訳ない。デジカメのバッテリー切れの時に訪れたので,(実はもう10年くらい前の話)手持ちの旧式の携帯カメラでの撮影のためです。
 近づくとこんな感じ。ななめから撮影してみました。どうみても湖や海の水中での堆積物ではないですね。流れながら堆積した、河川の堆積物のように見えます。一部粘土層も見えます。
 露頭中央部には、不規則に削り取られた「浸食面」があります(ちょっと色が濃いユラユラしたところ)。これを見るとやはり河川堆積物に見えます。
 もっと近くから見ると、泥や砂の中に角張った礫がたくさん入っているのがわかります。多量の泥があることや、大小様々な砕屑物が混在しているところを見ると、土石流堆積物だと思われます。河川の場所に流れた土石流堆積物といったところでしょうか。工事のおかげで貴重な「新鮮な」美深層を観察することができました。

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