第 73 回
士別市朝日町八線の奥士別層(その1)

 このコーナーでは,士別周辺の露頭をピックアップして,その様子を紹介して,その見どころやエピソードをお伝えします.いろいろな場所が登場しますので,皆さんも地質調査をしているつもりで楽しんで下さい.以前のこのコーナーに登場したものを見たい人は,このページの下の方から入って見て下さい.

 士別市朝日町八線の奥士別層という新生代新第三紀中新世の地層です。以前,貝化石が出る露頭として紹介しました。前回まで紹介してきた天塩川沿いの露頭の,国道をはさんで反対側(山側)にある露頭です。
 私がこの露頭に初めて訪れたのは1997年のことでした。貝化石が出るという話を警察官から聞いて行ってみたわけです。今でもこの露頭の左端で,二枚貝の化石が採れます(キシュウタマキガイという二枚貝です)。それから10年以上たち,一度大きく削られたので(人工的に),露頭の形が大きく変化しています。削っていただいたおかげで,露頭の上部が見えやすくなりました。全体に黒っぽい地層の上の方の色が茶色っぽく見えます。
 露頭から反対側を振り返ってみました。ここからは見えませんが,民家の奥の方には天塩川があり,前回まで紹介していた日高累層群の崖が正面にちらっと見えていますね。この2つの露頭の位置関係を覚えておいてくださいね。さて,両者の関係はいかに?(つづく)

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