花 崗 岩
Granite


花崗岩の薄片
士別市上士別の花崗岩 同 薄片写真
マサ
士別市上士別の花崗岩の真砂 士別市上士別の花崗閃緑岩
(上部にホルンフェルスが見える)

士別市上士別川南

新生代新第三紀中新世

 花崗岩は,比較的石英成分の多いマグマが地下でゆっくりと冷え固まった,深成岩の一種です.マグマがゆっくり冷えると結晶は大粒になり,「等粒状組織」をつくります.食塩の結晶を作るときと同じですね.
 士別市の上士別から朝日町にかけて,花崗岩体が点々と存在していますが,これは中新世の2000万年ほど前に地下深くで起きていた,高温の「日高火成活動」によるものといわれています.士別市上士別にはいくつかの花崗岩体がありますが,花崗岩の他にも日高火成活動による閃緑岩や,白色のアプライトも見られます.上士別では一部の花崗岩体が著しく風化しており,バラバラの砂状になっています.この砂を「真砂(マサ)」といいます.「士別のナゾ」のコーナーにも書いたように,激しい温度差によってできたものと思われます.このマサは,学校のグランドにまいたり,陸上競技場の地下につかわれたりしています.右下の写真は上士別の花崗閃緑岩ですが,内部にホルンフェルスが観察されます(黒っぽい部分).マグマの周囲にあった泥岩がマグマと接して熱変成されたものです.