蛇 紋 岩

Serpentinite


蛇紋岩
幌加内町添牛内の蛇紋岩 士別市温根別ダム
蛇紋岩の薄片写真
士別市温根別五線川の蛇紋岩
(外側が粘土鉱物化)
和寒町福原の蛇紋岩
(かんらん石が残存している)

士別市温根別 温根別ダム

中生代ジュラ紀?

 蛇紋岩は,かんらん岩などの超苦鉄質岩が水と反応して,その鉱物が蛇紋石に変化してできた岩石です.蛇紋石は,アンチゴライト・リザーダイト・クリソタイルなどの総称です.黒色・緑色・黄色など色彩は様々で,脂肪光沢を示すものが多いです.石綿(アスベスト)を伴うため,かつては鉱石として採掘されていましたが,最近はアスベストが肺ガンの原因となるといわれ,現在は採掘されていません.
 温根別の蛇紋岩は幌加内オフィオライトの最下部にあたり,かつての上部マントルを形成していたかんらん岩が変化したものであるといわれています.写真右上は温根別ダム付近の蛇紋岩とその薄片.薄片写真では,蛇紋岩特有の「メッシュ構造」が観察されます.また,右下の写真は和寒町のものですが,完全に蛇紋岩化されておらず,かんらん石(カラフルに見える石)が残存している様子がわかります.また,写真には写っていませんが,輝石も残存しています.