士別市朝日町のポンテシオ湖上流の金山の沢の続きです。 |
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こんな遠い沢にわざわざ来たのにはわけがあります。実はこの川原には、「水晶」を探しに来たのです。以前も士別市立博物館の地質観察会で、朝日町や上士別の川原で水晶探しをやったことがありますが、本当に小さなものしか見つかりませんでした。ここにはもう少し大きめの水晶が見つかるらしいので、しばらく探してみたところ、写真のようなものを見つけた人がいましたよ。 |
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茶色の岩石の一部に、動物の歯の中のように小さな水晶がニョキニョキです。透明度はイマイチですが、なかなかきれいですね。 |
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拡大してみましょう。サイズは小さめですが、確かに六角形の水晶の形をしています。今時なかなか北海道でこのような水晶は採れませんよ。 |
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水晶は、岩石に含まれる二酸化珪素が、アルカリ性の熱水(温泉のイメージ)に溶け出し、その後、その水溶液がゆっくり蒸発する際に二酸化珪素が再度結晶してできたものです。多くの水晶は、岩石の内部の水の閉じ込められた空間に成長します。この地域の新生代中新世の火山活動は、非常に二酸化珪素の成分の多いマグマの活動でしたので、このようなものができやすい環境だったのでしょう。 |