中生代白亜紀後期〜古第三紀前期
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泥と玄武岩の付加体 (白亜紀後期〜新生代古第三紀前期)
 白亜紀後期に,海溝に沈み込んでいた海洋プレートは,その沈み込みの角度が浅く変化しました.その原因としては,海洋プレートの分裂・海嶺の沈み込みなどが考えられます.海洋プレートと大陸プレートの間の圧力は強くなり,そのためプレートの表面に堆積している砂泥は,あまり地下に運びこまれなくなりました.それまで付加体の下部に「底づけ」され,高圧変成岩になっていた地層は,プレートの浮き上がりによって蛇紋岩とともに上昇を始めます.そして海溝では,黒色の泥岩・海洋プレートの一部の玄武岩・チャートなどが,厚い付加体を形成しました.そこにイドンナップ帯から古い岩石が崩れてきたりして,メランジもつくられました.これが「日高累層群」であり,当地域では,士別市中士別・上士別,朝日町,剣淵町などで観察されます.
 また,このころ海溝付近には,「海嶺」が接近してきました.海嶺とは,地下から帯状に溶岩が吹き出している場所で,海洋プレートの故郷です.この海嶺は古第三紀前期に,海溝に沈み込んでしまったそうです.


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