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道路沿いにこのような大きな露頭が見られます.荒い砂と礫(石コロ)からできた地層です.礫が多いので,最初はてっきり河川成の地層だと思ってしまいました.堆積物を見て,その堆積した昔の環境を調べる,というのが学生時代からの私の研究テーマでもあるわけですが,なかなか簡単にはいかない... |
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砂の中にレンズ状に礫が挟まれています.人の頭よりも大きな礫も含まれていますね.これはどうも海底谷の堆積物のようですよ! 陸を流れる川は砕屑物を水流で運び,海底に堆積させますが,激しい洪水などの時は普段よりも遠く深いところまで砕屑物を運びます.海底を川が流れるわけです.すると,陸上と同じように海底に谷をつくります.そこにはグチャグチャになった堆積物がみられるのです. |
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地層が複雑で,水流がどの方向だったのか,この露頭でははっきりわかりませんでした.今度よく調べてみます.でも,一般的には東から西に流れていた,と考えるのが妥当でしょう.東方のウェンシリ岳が砕屑物の供給地と言われています.礫の種類は日高累層群の緑色岩,黒色頁岩,チャート,新生代の花崗岩等です.この地層は朝日町ではあちこちに見られますが,ここから西のほうでは剣淵町に1カ所あり,さらに西では士別峠まで見られません.点在しているんですね.地層が薄いことからも,日本海から朝日町にかけて短期間存在した,細長い内湾に堆積した地層であると想像されています. |