このコーナーでは,士別周辺の露頭をピックアップして,その様子を紹介して,その見どころやエピソードをお伝えします.いろいろな場所が登場しますので,皆さんも地質調査をしているつもりで楽しんで下さい.以前のこのコーナーに登場したものを見たい人は,このページの下の方から入って見て下さい. |
士別市多寄の地層,「多寄層」の第3弾です。200〜300万年ほど前の,多寄町を代表する地層で,昔の天塩川の河川堆積物ですね。今日はちょっと「堆積学」というものを勉強してみましょうか。堆積学というのは,地層のできかたを学ぶ学問です。私は学生時代に堆積学をやってました。地層というのはいろいろな情報を持っていて,地層をよ〜く観察すると,内部にいろいろな構造が見えてきたり,積み重なり方にいくつかのパターンがあったりします。現在の海や河川の堆積物の中にもそのような特徴が発見されるわけで,現在の堆積物と過去の堆積物(地層)を比較することで,その地層のできた環境を推定することができます。 |
さて,この図を見てください。左側から水が流れてくるときに,礫(砂利)や砂が運ばれつつ,波打つように堆積している様子です。これは川底の様子を示しています。もちろんつくられた地層は平らではありませんね。 「地層が平らである」というのは,教科書でそうなっているだけで,実際にそんなに平らな地層ばかりではないことは,地層を良く観察したことがある人は知っていることです。もちろん平らな地層も多いのですが,多寄層の中では平らなものはあまり見かけません。 でも,地層が平らであるかどうかっていうことを考えるのは,実は大変難しいことなんです。元々平らだったものが後で変形してゆがんだものなのか,堆積する時点ですでに平らではなかったのか?・・・う〜ん・・・。 |
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