このコーナーでは,士別周辺の露頭をピックアップして,その様子を紹介して,その見どころやエピソードをお伝えします.いろいろな場所が登場しますので,皆さんも地質調査をしているつもりで楽しんで下さい.以前のこのコーナーに登場したものを見たい人は,このページの下の方から入って見て下さい. |
前回に引き続き,このコーナーの第18弾は朝日町八線の奥士別層で発見された貝化石の露頭です.今回はちょっと貝化石から離れてお話しします. |
貝化石の発見された露頭の一部ですが,海の地層の割には地層がきれいに平行になっていません.グチャグチャなんですね.第16回でお話ししたように,流水の落ち着かない堆積環境が想像されます.ドドっと土砂が流れ込むようなイメージですね.やはり浅い海底谷の一部だったのかもしれません. | |
貝化石の露頭の右側です.貝化石の露頭は暗灰色をした砂岩層ですが,こちらはガラッと変わって薄茶色の泥岩層です.こうした海の地層の泥岩層からはプランクトン類の化石が出ることがあるのですが(剣淵町弥栄川層のように),残念ながらここでは出ませんでした.温暖化が進み,当時の海は次第に深くなっていったといわれており,この露頭はそのような状態を示しているのかもしれません. |
朝日町の奥士別層,第2弾でした.化石が見つかると,そればかり追いかけてしまいますが,周囲の地層の様子を考えるということはとても大切なことなんです.さて,朝日町シリーズが続いていますが,次回もこの露頭第3弾です.いよいよこの露頭での貝化石の写真をご紹介しましょう. |
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