このコーナーでは,士別周辺の露頭をピックアップして,その様子を紹介して,その見どころやエピソードをお伝えします.いろいろな場所が登場しますので,皆さんも地質調査をしているつもりで楽しんで下さい.以前のこのコーナーに登場したものを見たい人は,このページの下の方から入って見て下さい. |
前回に引き続き,このコーナーの第19弾は朝日町八線の奥士別層で発見された貝化石の露頭です.第17回で,「次回は貝化石の正体を...」なんて予告してたのに,18回では正体を明かすのを忘れてました....今回はいよいよ貝化石の正体です! |
うわぁ! ごちゃごちゃしてますね.掘り出したものを並べて撮影してみました.割れたものばかりで,完全な貝はほとんどありません.いろいろな形をしているので,いろんな種類があるんだな....と思ったら,岩見沢教育大学の貝化石の専門家である鈴木明彦先生の鑑定によると,これらはすべて「グリキメリス・キシュウエンシス(キシュウタマキガイ)」という貝だそうです.一種類だとなんだか寂しい感じですが,この露頭全体が一種類の貝ということも逆に珍しいことのようです. |
|
キシュウタマキガイは現在も生息しています.様々な水域に生息しており,この種だけで昔の環境を推定するのは難しいようです.しかし,この露頭からはこの種類しか出ませんでしたが,昨年朝日町糸魚小学校におじゃましたときに,なんと朝日町産出の様々な貴重な化石が保管されていたではありませんか!! |
朝日町の奥士別層,第3弾でした.士別近辺では数少ない貝化石,その正体が明らかになったわけですが,次回は糸魚小学校のいくつかの化石が登場します(掲載の承諾いただいております).さて,1500万年前のこのあたりの海の様子,少しずつイメージができてきましたね! |
TOP PAGEに戻る |