このコーナーでは,士別周辺の露頭をピックアップして,その様子を紹介して,その見どころやエピソードをお伝えします.いろいろな場所が登場しますので,皆さんも地質調査をしているつもりで楽しんで下さい.以前のこのコーナーに登場したものを見たい人は,このページの下の方から入って見て下さい. |
このコーナーの第30弾は,前回に引き続き、士別市朝日北線の北線川の川底に観察される、新生代新第三紀中新世の「奥士別層」です。朝日市街地に入る手前の道を北に向かい、ややしばらくいくとどこからでも河原に降りられる道になります。ずっと上流まで行くとニジマスの釣り堀がありました。北線川はとても浅い川で、川底の地層がずっと観察できます。貝化石なども見つかります。 |
写真では全くわからないと思いますが、八線と同じような感じで貝化石がありました。種類はすべてグリキメリス・キシュウエンシス(キシュウタマキガイ)であることも同じ状態です。この露頭では化石の保存状態が悪くて、あまりいいものは取れません。すぐ行けていいんですがねぇ・・・。付近の泥岩をよく調べると、もしかしたら剣淵町の弥栄川層と同じように、有孔虫や珪藻などの微化石(とても小さな化石)が見つかるのかもしれませんね。ちょっとの間だけ存在した1500万年前の、暖かな浅い海に生息していた生物たちです。この場所の化石は、朝日町在住のM氏、Y・Kさんによる情報提供でした。 | |
これは昨年、士別市立博物館主催で、上士別〜朝日町の地質巡検をやったときの写真です。上士別の石灰山を見た後、ここに来ました。すぐ近くです。川底にも地層が見えており、みなさん熱心に化石を探してくれました。もっといいものが見つかると良かったんですけどね。こうした手軽に化石探しができる場所がもっとたくさんあるといいんですが。たまに私のところにも、「どこか子供が化石を取れる場所はないか」という電話があったりしますが、士別の名越大橋の下か、この場所か、朝日町八線くらいしか子供の行ける場所は知りません。ましてや「アンモナイト」のリクエストはきついものがありますね。 |
朝日北線の奥士別層でした。手軽に(といっても士別からはちょっと離れているが)地質観察ができる、素晴らしいポイントだと思います。朝日町は実にいい所ですね。ほかにも何カ所か化石が見つかる場所があるようです。知っておられる方、細かな情報がありましたらぜひお知らせ下さい。 |
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