このコーナーでは,士別周辺の露頭をピックアップして,その様子を紹介して,その見どころやエピソードをお伝えします.いろいろな場所が登場しますので,皆さんも地質調査をしているつもりで楽しんで下さい.以前のこのコーナーに登場したものを見たい人は,このページの下の方から入って見て下さい. |
美深町北部の小車には,もうこのコーナーおなじみの「美深層」という新生代新第三紀中新世の地層があります。美深層といえば,火山の溶岩や火山灰,土石流の堆積物などが多く,1300万年〜900万年前ぐらいの時期の盛んな火山活動があった頃の地層であると説明してきましたね。「美深層」という名前でおわかりの通り,美深層は美深が本場です。ところがなんと,美深町北部の美深層は,士別近辺とは全く違って,「海の砂」が堆積している部分があるんです。え?美深層って火山性の陸上の地層じゃなかったのか?? |
小車の沢です。川は浅く,水平に近い地層が川底に見えています。砂岩と泥岩の地層でした。ところどころに小石が「へこみ」に捕らえられて,水流で回転したために川底を削った穴があります。これは第29〜30回にお話しした「ポットホール」というものです。砂岩は粒の大きさがそろっていて,たしかに海の砂のようです。士別の美深層にこういう地層はありません。 よく見ると,砂の中に少しだけ軽石の破片が入っています。やはり火山活動があった頃の地層なのでしょうね。 |
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ちょっと歩いていくと・・・・おっ!なにやら白いものがたくさん入っているぞ。貝の化石のようです。灰色の砂岩の中にビッシリと入っていますね。これは間違いなく海の地層です。士別では美深層は主に陸上の地層でしたが(一部海岸のものもあるらしいが),ここでは海の地層があるんですね。でも,海といってもどんな海なのかなぁ。この続きは次回で! ※この沢はヤマメもいるって話ですよ。この日は魚影はありませんでしたが。 |
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