この図は,平らではない地層がつくられている様子です。左側から水が流れてくるときに,川底のデコボコに砂などが運ばれて堆積するときに,斜めに地層がつくられていますね。 流れがある場所で地層がつくられるときは,たいていこのように斜めの地層がつくられるんですよ。小学校や中学校の教科書には出てきませんけどね。斜めになる理由がわかりますか? 図のように左から水が流れてくると,出っ張った山の部分の右側(下流側)は水の流れの陰になって,流れが弱まりますね。流れが弱まると砂は運べなくなって堆積していきますが,そのときに重力で,上から素直に(平らに)堆積しようとする力と,右側(下流側)に運ぼうとする力の両方がはたらきます。すると砂粒は右斜め下に堆積していくことになります。さらさらと斜面をすべり落ちながら堆積していく感じです。こういうことは本当に普通に起きていることなので,実際に野外で地層を観察すると,前回述べたように,逆にそんなに平らな地層は見つからないものです。静かな海や湖なんかでは真っ平らな地層ができていますけどね(川でも平らな地層がつくられる場所はありますが)。次回,また堆積学をやってみたいと思います。(つづく)
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