このコーナーでは,士別周辺の露頭をピックアップして,その様子を紹介して,その見どころやエピソードをお伝えします.いろいろな場所が登場しますので,皆さんも地質調査をしているつもりで楽しんで下さい.以前のこのコーナーに登場したものを見たい人は,このページの下の方から入って見て下さい. |
士別市朝日町八線の日高累層群の第2弾です。天塩川によって削られてできた大きな崖です。 |
露頭の右側です。この露頭は大部分が中生代白亜紀の日高累層群という“付加体”です。何度も解説してきましたが,付加体というのは,海底の堆積物や海山等が海洋プレートとともに移動してきて,海溝付近にべたべたとくっつけられたものでしたね。 この露頭では,黒っぽい泥岩と,白っぽい泥岩が見られます。この写真では右側が白っぽく,左側が黒っぽく見えています(左端の白いのは雪ですよ)。この2種類の泥岩は,どちらも深海底で堆積したものです。黒い泥岩は以前上士別や朝日橋の露頭探検隊でもご紹介しましたが,半遠洋性堆積物といって,遠い陸地からの泥が堆積したものですが,白っぽい泥岩は「珪質泥岩」といって,泥というよりはプランクトン等が堆積したものです。ほとんどがプランクトンの殻からできているチャートと,泥岩の中間的なものだと考えてください。かなり深い深海で,4000mを超えていたと考えて良いでしょう。 (つづく) |
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